素晴らしい畳

昔と比べると和室と共に畳の使用量も減っています。

畳でくつろぐイメージ 近年では新築住宅にフローリングが採用される場合も多く、 洋風な館を好む若者も増えているため畳の部屋も減少傾向にあるようです。 ですが昔から日本人の暮らしと密接な関係にあった畳はフローリングにはない 素敵なメリットも多くあるので、その素晴らしさを継承していかなければならないと 考える畳店も全国各地で活動をしています。

国外では滅多に目にすることのない畳ですが日本では一般家庭でもまだまだ現役で、 新築住宅を建てられる場合でも和室は1部屋以上は含まれるでしょうし一切使用 していない住宅はほとんどないかと思われます。

また宿泊施設にも畳は多用されております。 ホテルにカテゴリされる洋風な建造物だとあまり使われてはいませんが、 温泉宿なんかですと日本の風情を感じてもらえるよう大半が畳の部屋でしょう。 温泉にのんびり浸かったあとは浴衣に着替えて卓球に興じる、そんな旅館ならば ほぼ100%の確率で和室にお布団を敷いて就寝することになります。 ベッドが備わっている部屋ならフローリングか絨毯というのが一般的なのですが、 お食事とお風呂の後にお布団を用意するような宿泊施設なら高確率で畳です。 これは日本人にとっては当たり前のことですが、けっこう国外からの旅行者にも 評判がいいようで徐々にですが世界的にも認知されているような話もあります。

最近では国外からの観光客の誘致に力を入れている名所も多くありますし、 またそうした方々がトラブルを起こしているというニュースも度々目にするようになって きたことからも、ジャパンの宿泊施設を利用している外国人の観光客が増えている ことがなんとなくわかるでしょう。日本の文化としても注目されることのある畳ですので、 外国人の旅行者は宿泊施設にこれがあるのか、とても気にされるとも聞いたことがあります。 せっかく日本を訪れるのだから絨毯の部屋ではなく畳の和室で、寝具もベッドではなくお布団で、 というリクエストもさぞかし多いことでしょう。その地域の文化に触れる、これも旅の醍醐味であります。

自宅のカリフォルニアには和室も畳もほとんどないし触れたことのある人が知り 合いに数人いるだけ、そんなレアな物でも本場ならば簡単に体験できますし、自分の 体験談をお土産話にしてもきっと喜ばれるでしょう。日本人には当たり前のものですが、 このように観光の目玉としても活用されるので本当にグレイトな存在です。

また古くから多数の日本人に親しまれてきた畳ですが、現代でもなお根強く残って いるのにはそれだけの理由があります。一部の富豪のみが愛用しているのではなく一般的な家庭の住宅にもふんだんに使用されているので、 国内の総数は数えるのも大変な天文学的な桁になりそうです。 もしも確実にフローリングの床の方が日本の住宅にマッチするのであれば、とうの昔に淘汰されて絶滅に近い状態になっていたはずです。

少しずつですが減少していることは否めませんが、それでもそれなりに良い部分もあるので今でも新築住宅、注文住宅には畳が使われています。 そこには「日本の文化を守っていこう」という意識もあるのかもしれませんが、実用的な面でもメリットがいくつかあるのです。 それを理解できるのは日本の風土に慣れている我々日本人だけ、というのが少しもどかしいですが、 湿気の多い季節もある地域でなければ畳の素晴らしさ存分に体感することは出来ないのかもしれません。

私達にとっては優秀なものなのですが気候の違う国ではその性能を発揮してくれるとは言いがたいですし、 そうなれば高い評価も得られません。乾燥した地域、国土の大半が砂漠のようなところではあまり活躍することはできない ですし、その土地に合った物が発達するのは必然です。そして日本ではずっと畳が使われてきた、その意味を考えてみましょう。