畳の防音効果

静寂な和室、それは畳によるサポートがあってこそなのです。

賑やかではない印象の強い和室ですが、本当に防音性能、遮音性能に優れています。 畳には隙間も多く、その分空気が多量にはさまれているため、音を吸収・遮断する効果が他の材質の床に比べても大きいからです。 毯も柔らかくて空気を含んでいそうですが、畳に比べたら足元にも及ばないですしフローリングよりは少しはましな程度でしょう。

絨毯の上にフライパンを落としたらけっこう大きな音が響きますが、畳の上になら隣の部屋にも聞こえない位の音しかしません。 柔らかそうな絨毯でも厚みはそれほどありませんので、吸収可能な範囲は限られており一定以上の衝撃にはそんなに強くはありません。 でも和室の畳は柔らかい部分の厚みも充分に備えておりますから、フライパンの衝撃くらいは軽々といなしてくれるでしょう。

もっと強い衝撃でも全然余裕で、ボウリングのボールだってどんとこいです。 もしも洋室の絨毯の上やフローリング、あるいは廊下に1メートルの高さからボウリングのボールを落下させたらどうなるでしょうか。 轟音を響かせて床をぶち抜くか、少なくとも凹んだり割れたりと床面を破損させることになりまず無傷ではいられません。 絨毯を敷いていてもその下がコンクリートでもない限り深刻なダメージを負うのは確実で、後日リフォームをして修復することになるでしょう。 でも落下したのが和室で畳の上ならノーダメージも考えられます。表面が割れたりヒビが入ることはありませんし、 力士がスキップをしても凹んだりしない強度と柔軟性を持っているので、ボウリングのタマがぶつかった衝撃も吸収することは容易いですし大きな音もたてません。 空気をたくさん含んでいるので音を吸収する、これはボウリングのボールを落とした時でなくても助かる性能です。

部屋の中を移動すると足音が発生しますが、それも吸収してくれます。 フローリングの部屋を歩けばスリッパを履いていても履いていなくても足音が多少は響き、 これは体重の軽い女性でもダイエット中のぽっちゃり系の女の子でも美容院に行ったばかりの青年でも避けることはできません。 忍者のように抜き足差し足ならばそう音を立てずに移動できますが、普通に歩けば近くに人がいれば気がつく位の物音はしてしまいます。 でも絨毯や畳の上なら気を使って歩かなくてもほとんど足音を発しません。 これは子供がいるご家庭でマンションに住んでいる場合、とても意味を持ちます。 わんぱくな子供は家の中を走るのが好きなので、階下の住民の平穏な暮らしの妨害を意図せずうちにしてしまいトラブルを起こすこともあります。 子供がドタバタ走り回って煩い、そんな苦情がきやすいのはフローリングの部屋に子供が長時間滞在する住宅なのです。

緩衝材としてフローリングの上に絨毯を敷いても子供の足音を完璧には吸収してはくれませんから、場合によってはリフォームして畳の部屋を増やすしかなくなります。 転んでもケガをしにくいという特徴もあるので元気な子供を育てるのに適していますから、 子育てをしているご家庭も畳との相性は良さそうです。フローリングの部屋で子供を遊ばせると煩いしケガも心配ですが、 畳の和室なら騒音も吸収してくれますし床面がクッションの役割を果たしてくれるので心配事を 大幅に減らしてくれるでしょう。お部屋の中を静寂が包んでくれるので寝室としても最高で、 小さな物音で目が覚めてしまうような神経質な方は畳のお部屋で就寝するのをお勧めします。 床に布団を敷くのは自分のライフスタイルに適合しない、というのなら畳の上にベッドを設置してもいいですし、 もっと皆さんも畳を愛用しましょう。